.then()は厳密には「パイプ処理」とは異なりますが、動作の一部がパイプ処理に似ています。
具体的には、**非同期処理のチェーン(連鎖)**を作るために使われるメソッドです。
パイプ処理とは?
パイプ処理は、ある処理の出力が次の処理の入力として連結される一連の処理を指します。例えば、Linuxのコマンドラインでのパイプ (|) のように、一つのプロセスの出力が次のプロセスの入力になるようにデータを渡していく方法です。
cat file.txt | grep "pattern" | sort
上記の例では、catコマンドの出力がgrepの入力に渡され、その結果がさらにsortに渡されます。
.then()の動作
.then()は、Promiseチェーンの一部として使われるメソッドです。一つの非同期処理が完了した後、その結果を次の非同期処理に渡していくことができるので、動作がパイプ処理に似ています。
.then()の具体的な役割としては、前のPromiseが解決(fulfilled)された時に、その結果を使って次の処理を行うために使います。もし.then()の中で何らかの値を返した場合、その値が次の.then()で使われます。これが「パイプ処理」に近い部分です。
例: .then()の連鎖
fetch("https://api.example.com/data")
.then(response => {
// 最初の処理: レスポンスをJSONに変換
return response.json();
})
.then(data => {
// 次の処理: JSONデータを処理
console.log("Data received:", data);
return data;
})
.then(data => {
// 更に別の処理
if (data.someCondition) {
console.log("Condition met");
}
})
.catch(error => {
// エラーハンドリング
console.error("Error:", error);
});
このコードの流れを見ると、各.then()が次の処理に結果を「パイプ」しているように見えますが、これが実際のところ「Promiseチェーン」としての仕組みです。
.then()の動作の仕組み
- 最初の
fetchがPromiseを返す。 .then()のコールバック関数でレスポンスがresponse.json()に変換される。この結果もまたPromiseを返す。- 次の
.then()はそのPromiseが解決された後に呼び出される。つまり、前の結果が次に渡される。 - 各
.then()は前のPromiseの結果を使って次の処理を行う。
違いと類似点
- 類似点: 各
.then()で得られた結果を次の処理に渡す点がパイプ処理に似ています。ある処理の出力が次の処理の入力として渡されるという点で、データの流れはパイプ処理に近いです。 - 違い: パイプ処理では一般に一連の処理が同期的に実行されることが多いのに対し、
.then()は非同期処理で使用されます。また、Promiseチェーンでは、次の処理が開始されるのは前の処理が解決された後です。これは、処理が必ずしも直線的に進むわけではない(つまり、非同期的に解決される)ため、同期的なパイプ処理とは異なります。
まとめ
.then()は非同期処理の結果を次の処理に渡すために使われます。その流れはパイプ処理に似ていますが、厳密に言えば「パイプ処理」ではなく、非同期処理の連鎖を実現するためのものです。.then()のPromiseチェーンは、非同期処理のシーケンスを管理するために非常に便利です。

